【中小企業診断士の独学勉強法】 おすすめテキスト、問題集

診断士テキスト

独学で中小企業診断士試験を受かるためにはテキスト選び、問題集選びは超重要です。

ここでは私が使ったテキスト、問題集をおススメ度を示しつつ一気に紹介していきたいと思います。ちなみに、私の主観で恐縮ですが、評価基準を以下のとおり設定してみました。◎は神テキスト、神問題集です(私は、普段「神」とか使わないのですが、わかりやすさの観点からこのように表現しています)。

評価基準

 … 超おススメ、神テキスト・問題集
〇 … 独学で受かるなら購入をおススメします
△ … どちらでも…いらないかな
× … 不要です

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1次試験対策

評価は科目別につけています。紹介する際の科目別略称は以下のとおりです。

企 … 企業経営理論
運 … 運営管理
経 … 経済学・経済政策
財 … 財務・会計
シ … 経営情報システム
法 … 経営法務
中 … 中小企業経営・中小企業政策

テキスト編

スピードテキスト(TAC)

何から勉強し始めたらよいかわからない独学者にとって、試験範囲を把握するため、電車の中で読むため、調べ物をするため…、基本テキストは絶対に必要です。

基本テキストは、どこの予備校のものでも良いと思います。王道は、中小企業診断士試験に大手予備校で一番力を入れているTACのスピードテキストになります。

ネット上でも評判が良いです。他の予備校のテキストは見ていないので比較はできませんが、私も使ってみた感じ読みにくいということもなく、特にこだわりがなければこれでよいかと思います。

ちなみに、経済学・経済政策は他のテキストを使用したこと、中小企業経営・中小企業政策は後から紹介するTBC受験研究会の問題集のみ対策可能なので評価を下げています。

速習ミクロ経済学、マクロ経済学(中央経済社)

診断士の勉強を開始したてでいきなり挫折しそうになっていたところを救ってくれた神テキストです。経済学なんてわかんねーや!ということで診断士受験をあきらめそうになっている方は是非ご一読ください。ミクロ、マクロどっちも良いです。

このテキストを使った経済学・経営政策の詳しい勉強法は以下の記事を参考にしてください。

中小企業白書(中小企業庁)

ウェブ上で中小企業経営・中小企業政策の勉強テキスト?としてよく紹介されていますが、試験で点数を取るという観点では不要です。受かってから読むことで十分かと思います。

×

問題集編

スピード問題集(TAC)

TACのスピードテキストと抱き合わせ?で売っている問題集になります。位置づけとしては、過去問演習に入る前の入門問題集のような感じです。

ネット上には「こんな問題集いらん!」と酷評する人もいらっしゃいますが、私の感想としては科目によっては使える問題集です。特に財務・会計を除く主要科目は、この後紹介する過去問完全マスターの問題量が半端ないのでお手軽に論点確認するには良い問題集です。

全科目で購入しての感想ですので、以下の〇が付いている科目では買っても損はないと思います。

××

過去問完全マスター(同友館)

中小企業診断士一次試験を独学で突破しようとする方にとっては、神問題集です。極論をすると、1次試験はこの問題集を延々とグルグルしているだけで受かってしまうような気もします。TACなどから出ている過去問集と違い、論点別に、しかも過去10年分の問題が収録されているので、苦手論点の復習にも最適な作りになっています。

ちなみに中小企業経営・中小企業政策で評価×としているのは、過去問があてにならない科目のため必要ないです(作りが悪いわけではないです)。

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過去問完全マスターはやや使いにくいところがあるので、以下の記事で効率的な使い方についてまとめていますので参考にしてください。

集中特訓 財務・会計計算問題集(TAC)

中小企業診断士試験の最重要科目である「財務・会計」を攻略するための神問題集です。1次試験「財務・会計」で88点の高得点を取得できたのはこの問題集があったからこそです。簡単な問題からやや応用問題まで試験に必要な要素は漏れなく入っています。

TACの触れ込みでは、2次試験の応用レベルまでと書かれていますが、1次試験でこそ活躍する問題集だと思います。1次試験勉強のうちにこの問題集を完璧にしておくと2次試験の事例Ⅳの勉強をスムーズに開始することができると思います。

特訓問題集〈1〉中小企業白書、特訓問題集〈2〉中小企業施策(早稲田出版)

一次試験が迫る中、全く勉強していない中小企業経営・中小企業政策を前に途方に暮れていたところを救ってくれた神問題集です。この問題集を最後の1か月でやり込めば、一気に得点源科目になると思います。

中小企業経営・中小企業政策の勉強法にこの問題集の使い方も書いたので参考にしてみてください。

2次試験対策

テキスト編

二次試験専用のテキストはほとんど使っていませんがちょこっとだけ紹介します。知識確認は主に一次試験で使用したスピードテキストで行っていました。

中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識(同友館)

2次試験のテキストなるものはほとんど売っていないので、次に紹介する全ノウハウとともに、一応買いました。買った当初数ページペラペラと読みましたがそれ以降読んでいないです。

試験で使う知識量は、「二次試験<<<一次試験」のイメージなので、一次試験できちんと勉強していればこのテキストは不要かと思います。

事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ

中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ(同友館)

全知識と一緒に購入しました。全知識は知識、全ノウハウは解き方という感じなので、全知識よりは使った気がします。

しかし、後ほど紹介する「ふぞろい」で過去問演習をしていると、この本を見なくても必然的に解き方が頭に入ってくるので、正直不要かと思います。実際使ったのも試験直前の机に座らない時(電車の時など)に、何かやらないと落ち着かないからこれを読んでいたくらいの使い方でした。

事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ

問題集編

ここからは問題集を紹介します。正確には「問題集」と言わないものも多いですが、ここでは問題演習時に使用したテキストも問題集と定義し、紹介します。

ふぞろいな合格答案 10年データブック(同友館)

独学者には絶対必要な神問題集です。通称「ふぞろい」。これを買わないということがありえない。というかどうやって受かるの?っていうくらい重要な問題集です。

この問題集の特徴を端的に言うと「合格者、不合格者の答案を集めて重要キーワードを点数化したもの」です。答えが公表されない二次筆記試験でキーワード採点で勉強することには賛否両論ありますが、何を勉強の道しるべにしていいかわからない独学者にとって、自分が過去問演習で書いてみた答えを点数化できるというのは非常に大きなメリットです。

ちなみに、事例Ⅳだけは、答えを出すための計算過程をすっ飛ばして解説しているのでイマイチ使えないです。後段で紹介する問題集を使ってください。

事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ

(その他どうでもよい参考)
10年データブックは2018年の発売です。私がその事実を知ったのは受験後でした。それまでは各年度分をバラバラに売っていて中には絶版のため中古品でプレミアがついているものがありました。私はメルカリ等を駆使し、すべてを揃えたわけですが総額2万円以上…。今は5,000円で買えます。うらやましいです。以上愚痴でした。

ちなみに、最新版の過去問一年分だけを収録した「ふぞろい」が出ているのでこちらも購入することもおススメします。10年データブックと一緒に揃えることで11年分の過去問演習ができるようになります。

なお、10年データブックとの違いはキーワード採点部分を紹介している「答案分析編」以外に、分析の基となった合格者の答案をまとめた「合格答案編」が収録されています。

集中特訓 財務・会計計算問題集(TAC)

一次試験に続いての登場です。

一次試験の「財務・会計」に続き、二次試験「事例Ⅳ」でも活躍します。TACの触れ込みでは、二次試験の応用編までと書かれていますが、どう考えても二次試験では入門編です(これだけでは事例Ⅳの攻略は厳しいです)。

これをやってから本格的な事例Ⅳ対策へ突入するという感じで使うのがベストだと思います。というわけで、二次試験では神問題集の領域まではあと一歩の評価としています。

事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ

事例Ⅳの全知識&全ノウハウ(同友館)

この問題集は端的にいうと、事例Ⅳの論点別過去問集です。事例Ⅳの実力を一気に伸ばす神問題集と言っていいでしょう。ウェブ上でダウンロードできる答案用紙も付いていますし、非常に使いやすいです。事例Ⅳ攻略のための中核問題集として是非何度も繰り返してみて下さい。

ちなみにこの問題集は過去問の抜粋なので、これとは別に本番を想定して過去問を解くことは忘れないでくださいね。

事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ

意思決定会計講義ノート(税務経理協会)

通称「イケカコノート」。

事例Ⅳにおいて、「集中特訓 財務会計計算問題集」が入門編、「事例Ⅳの全知識&全ノウハウ」が基礎編だとすると、「意思決定会計講義ノート」は応用編になります。

この問題集はもともと公認会計士試験受験生向けに作られていますのので、中小企業診断士試験にはややオーバースペックですが、事例Ⅳに出る範囲の網羅性はすごいです。まるで試験委員がこの問題集を参考に作問して、前提や計算をやや簡単にして出題しているかのようです。

事例Ⅳを絶対的な得意科目にしたいという人には必須の問題集ですが、ストレート合格を狙う方が取組むには時間が足りないかな?ということで「〇」評価どまりにします。

事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ

まとめ

以上が中小企業診断士試験全体を通して使ったテキスト、問題集のご紹介でした。TAC、同友館には相当貢いでいますね。。。

何はともあれ絶対にやってはいけないのは色々な会社から出ているテキストや問題集を買うことです。例えば、スピードテキストを買ってLECのテキストも買うといったことや過去問完全マスターを買ってTACの過去問題集を買うといったことです。これをやると消化不良となりますし、時間が無駄になります。これ!と決めたテキストや問題集を繰り返し勉強することが合格への近道です。

ちなみに、私は「ふぞろい」をメルカリを使ってプレミア価格で購入したことや買った結果不要と思ったものもあるのでやや高くつきましたが、上記のおススメ(〇評価以上)を定価購入した場合の総費用は約7万円です。

是非参考にしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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