【中小企業診断士の独学勉強法】二次筆記試験編⑥(模擬試験~本試験合格発表まで)

診断士二次試験

今回は、9月初旬に受けた模擬試験から本試験までの勉強法を紹介します。特に模擬試験の復習で学んだポイントは二次筆記試験を合格するうえで必須のテクニック??ですので参考にしてもらえると嬉しいです。

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模擬試験を受ける

一次試験からこの時点まで予備校には通っていませんでしたので、一度「腕試し」ということで、受験生の中でどの位置にいるのか確認するため、模擬試験を受けることにしました。

模擬試験はAASで受けました。AASさんには二次試験の勉強過程で試験問題や解答用紙のダウンロードでお世話になっていましたので選びました…というのは表向きの理由で、模試を受けよう!と思ったときには他の予備校の申し込みが終わっていただけです。。

それはさておき、

模擬試験は受けたほうがいいです。。

恐らく受けていなかったら落ちていたのではないでしょうか。

この理由について、受ける前と受けた後、結果が来るまでの経過を振り返りながら書いていきたいと思います。

受験する一週間前~当日

模擬試験は9月の頭でしたので、受験する一週間前から8月中かけて作っていたロジックノートを手が空いたときはいつも読むようにしていました。

問題でこのように聞かれた場合はこのキーワード、課題を聞かれたらこの手順で答えよう、というように試験10分前まで暗記するくらいの勢いで確認していました。

いざ受験

事例1~4まですべて80分の時間内ですべての問題を解くことができました。

特に事例1、2はロジックノートに記載していたキーワードが使えそうな問題が多く、余裕♫余裕♫と思いながら解いていました。反対に事例4は、最後の問題までたどり着いたものの終了5分前に計算ミスを発見し、やらかした!としょんぼりして受験を終えました。

受験後の感想

当日の感想としては、

とにかく疲れた!

受験直後はもう模擬試験はいいや。。消耗する。と思いながら帰路につきました。

それまで一日で事例4つを一気に解いた経験がなかったため、午後の事例3,4では集中力が途切れがちになるんです。集中力がなくなってくると事例4の計算問題のミスをまねくことになります。これは経験しないと分かりません。

最後にどうでもよいことですが、AASさんでは、各事例の最後にスマホでの答案写真撮影時間というのが設けられていて、帰ってから再現答案を書く手間は省けるように考慮してくれています(恐らくAASさんだけではないと思いますが)。

模擬試験結果が来るまで(~9月3週目まで)

模擬試験終了後に模範解答をもらっていたのですが、事例4以外は自信満々だった私は「どうせ自己採点しても実際の点数はよくわからないし、受験結果がくるまで放っておこう!」と振り返り等は全くしませんでした。

そのかわりに受験結果が来るまでは、10月の本番試験に向けて、これまで勉強した過去問9年分をあらためて時間を測って解く作業をしていました。

全事例行うと事例4つ×9年分=36事例分あるので、最後の一押しということでギアチェンジし、最低一日2事例以上は解くようにしていました。

勉強方法はこれまでで一緒で、「80分測って解く→「ふぞろい」で答え合わせ→ベスト答案を写経→ロジックノートに気づきを手書きで追記」というやり方で黙々と行っていました。

一日2事例以上やるのは正直きついです。仕事場には中小企業診断士試験を受けることは直属の上司含め誰にも言っていませんでしたので、業務量軽減の余地は全くなく、「早起きして1事例解く→できるとこまで復習→仕事→昼休み復習→21時過ぎまで仕事→帰宅して1事例解く→復習」という生活を送っていました。この時の睡眠時間はだいたい4~5時間程度でふらふらしながら頑張っていました。

模擬試験結果到着… 復習

受験結果

受験結果が届きました。ウェブ上で合否判定が発表され、保存し忘れたため正確なデータは忘れてしまいましたが、ざっくり以下のような判定でした(判定は二次試験本番と同様に A判定が60%以上、B判定は50~60%、C判定は40~50%、D判定は40%未満)。

  • 事例1:C判定
  • 事例2:D判定
  • 事例3:C判定
  • 事例4:A判定

ひどい結果です(事例2がDって!足切りですね)。

試験を終わった後に自信満々だったのが何だったのか??

特に事例1〜3が自信があったんですけど。

とりあえず私の答案についての採点者メモを見ましたが、事例4以外はすべて以下の文字が記載されていました↓

与件文に忠実に回答しましょう

??

この時点で模擬試験の復習をしていませんでしたので、これが何を意味するか分かりませんでした。

しかし、この言葉が二次試験合格の最重要キーワードであることに復習後気が付くことになります。

復習

とりあえず、いつまでの凹んでいても仕方ないので、当初の予定通り、一旦過去問周回を止め、模擬試験の復習を行うことにしました。

まずは、再度時間を測って解きました。その後AASで配られた「解答・解説」編で読んでいきます。

すると、解説編には【説得力ある文章表現】として、どの問題にも同じようなことが書いてありました。↓

「知識に頼らず与件情報から素直に解答…」「与件情報を検索…」「与件文の未活用情報から探すと…」「与件文から…」

また、こんなことも書いています。↓

「与件文を構造化」「キーワードを使い分け」

丁寧に解説文を読みながら復習した結果、二次試験を解く上での重要ポイント2点に気がつきました。

重要ポイント1:与件文に忠実に答案を書くこと

何をいまさら。と言われそうですが、模擬試験を受ける前の私は過去問をやりまくってロジックノートまで作って、二次試験なんて余裕♫なんて調子こいていました。

そんな状態だと自分が知っていることが正しいと思い込み、自分が持つ知識、アイディアをついつい書いてしまうんです。

受験者にとって、事例の会社の情報は与件文からしか読み取ることができません。現実の会社を診断する場合はその会社の背景やどんな人が働いているか等、自分の足を使っていろいろと調べることができますが、試験問題ではそこにある情報(=与件文)からしか回答を書けないのです。

この状況の中でもっとも根拠ある情報を使って具体的な答案を作成するためには与件文の情報を抜き出すことが一番なんですよね。

それに気が付いて、改めて与件に忠実に書いているかという視点で自分の答案を見返してみました。すると、与件無視の過去問ででてきたキーワードを羅列した独りよがりの解答だらけだったのです。

これでは点数が入らないわけです。

さらにもう少し要因を掘り下げて考えてみると、ロジックノートを間違った形でつかっていたことに気が付きました。特に間違った使い方をしていたのは、前回ロジックノートの効果で示した2つ目の効果の部分です。

「過去問全問題についてロジックノートを作ることによって、よく回答に用いられるキーワードを把握することができること」

私は試験一週間前から与件文を見ずにロジックノートだけを延々見返していたので、頻出キーワードを答案に書かないといけないと思い込んでいたんです。そのため、与件文キーワードよりも過去問頻出キーワードを優先してしまい、結果、与件文無視の答案を書いていました。

ちなみに、上記効果自体が間違っているわけではなく、「与件文<よく出るキーワード」としたことが間違いなんです。よく出るキーワードを知っていること自体は、答案作成時の語句ネタに困った場合に非常に有効です。

恥ずかしながら私はこの時点で初めて、「ふぞろい」やネット上で書かれている、与件文に沿って当たり前のことを当たり前のことを書くことが重要という本当の意味に気づきました。

皆様は過去問開始時点から「与件文に忠実に答案を書くこと」を守って勉強してみてください。

重要ポイント2: 一つの問題で使った与件文の根拠文章は、他の問題では極力使わない(ように過去問演習を行う)

文章で書くと何を言っているのかわかりにくいですね。要は「切り分け」というやつです。

特に事例3でよく見られるのですが、問題間で同じようなことを聞いていて、与件文にも複数の切り分けにくい根拠文章があるケースの対処方法です。

この対処法は、大きく「別の問題でも同じキーワードを重複して書いても特に点数には影響ない派」と「問題間のストーリー重視でキーワードは重複なく書かないと点数入らない派」の流派に分かれます。

私は、模擬試験を受けるまでは 「別の問題でも同じキーワードを重複して書いても特に点数には影響ない派」 に属していました。別に似たようなことを聞かれているんだからどうでもいいじゃん♫なんて思っていました。

しかし、AASの解説を読んでから流派を変えました。切り分けについて、直接解説しているわけではないのですが、AASでは事例企業の状況を設問によってフレームワークで構造化して解説しているんです。

問題作成者の気持ちになってみると、問題が4~5問しかない中で、同じフレームから2つの問題は出さないのではないかと思っています。問題間で答えてほしい与件文の文章やキーワードを問題作成者は意図しています(と思います)。

このことに気が付いてから、過去問演習を行うときは、与件文でSWOTの目印を付けた文章について、一つの問題で使った文章は他の問題には極力使わないようにして答案作成を心掛けるようにしました。

これを意識して過去問演習するようになってから、与件文と問題文の繋がりを頭の中で整理できるようになりました。恐らく試験直前に「開眼」に至った最大の要因だと思います。

この点は、もっと早く気づけばよかった!と思いました。このようなことを全ての予備校で教えてくれているかは不明ですが、この辺が独学者の弱いところでしょうか。

本試験まで

復習を終えたら、最後に残しておいた直近年度の過去問に取り組みます。直近年度の過去問は10月の最初の土曜日に行いました。当然本番を想定するので、一日で事例4つを解くようにしました。

そして、模擬試験で学んだように、ロジックノートを意識しつつも与件文に忠実に!(当然切り分けも)を意識して解きました。

これまでの勉強の成果か、ついに与件文と問題点をみるとなんとなく答案に書くべき文章が浮き上がって見えるという体験を初めてしました(私にとっての「開眼」)。

答え合わせ、復習は「ふぞろい」を使っていつもと同じ感じで行います。キーワードはずしはほとんどなかったのを覚えています。

ここで手を抜いたら落ちるという感じがしたので、直近年度分を終えたら、あとは模擬試験後に周回を止めていた過去問ぐるぐるに戻りました。

模擬試験で学んだポイントを何回も解いたことのある問題で試していきます。これを前日まで愚直に繰り返しました。 ちなみに机に座らない時間はひたすらロジックノートを見直していました。

いよいよ本番

いざ本番です。

ここまでくると、ほぼ言うことがないのですが、朝から「与件文には忠実に答える!」と念仏のように唱えていたことは覚えています。

あとはいつも演習しているとおり実践するだけでした。

事例1,2は、こんなこと答えてほしいのね!とわかる感じでしたし、事例3はマンマシンチャートにちょっとびびりましたが解けました。事例4については記述問題が多くびっくりしましたが、解き方がわからない問題はありませんでした。

終わった瞬間は正直大丈夫という手ごたえがありましたが、「これで落ちたら来年やることないな、受かっても落ちても最後の挑戦かな」という感じがするほどやりきった感じでした。

合格発表

普通に仕事していました。午前10時発表でしたが、なんたることか合否確認を忘れていました。

昼休みに家内から連絡が入り、ようやくHPを確認すると自分の番号が。。

合格!

すごく感動するのかと思っていましたが、思ったより普通でした。

合格したことを初めて上司に伝えると、そもそもそんなの勉強してたんだ、知らんかった、と言われる始末。ま、言ってないので当然ですよね。

と、こんな感じで二次筆記試験編を終わります。

駄文ですが最後までよんでいただきありがとうございました。勉強法というより合格体験記みたいでしたね。

次は何を書こうかなぁと思いましたが、あまり他の人が書いていないので口述試験について書きたいと思います。

ちなみに私は、二次筆記試験後、合格発表まであまりに診断士試験へのやる気がなくなったために再現答案も書いていなかったので超焦りました。詳しくは次回に。

今回はここまでです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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